ガソリン高騰!なぜ揮発油税暫定税率を廃止しないのか? 2008/ 7/ 29


 現在(2008年7月)、ガソリン価格は異常に高騰し、リッター当り170〜180円台で推移しており、8月にはまた10円程度の値上げが予想されてい、と聞いております。

 2008年4月に、道路特定財源見直しの余波で1ヶ月間ガソリン価格が25円程度下がった時期がありましたが、自民党が強行して揮発油税の暫定税率を復活させたおかげでまた元に戻ってしまった事は記憶に新しいところでありましょう。

 一方、本日(7/29付)の朝日新聞朝刊に、各地の高速道路の利用が6月以降、極端に落ち込み、前年比25%程度の下落となっている、と出ておりました。やはりこれだけガソリンが高くなると、極力クルマを使うまいとする風潮が顕著になってくるのは当然のことと思われます。

また景気の減速や低迷の影響もあり、自動車の販売台数も日本国内や米国において相当落ち込んでいる状況となっております。チャイナバブルで沸く中国や、インドなどの新興国はともかく、地球温暖化への懸念もあり、先進各国においては、昨今はモータリゼーションの見直しが行われつつある模様です。

 このような中、日本政府は、過去に田中角栄氏がぶち上げた『日本列島改造論』の時代からずっと、相も変わらず既定のハコモノ路線を突き進んでおり、国民の血税をざぶざぶ投入して不要不急の高速道路やバイパス作りに励んでおる状況であります。地方の自治体レベルでは大幅な緊縮財政の余波で野放図な箱物の乱造は行われなくなってきてはいるものの、政府の省庁レベルでは、全国高速道路網や整備新幹線など、依然として利権絡みの大判振る舞いが横行している状況であり、その無駄使いの原資となっているのが、道路特定財源をはじめとした、いわゆる”特別会計”と称する国民からの収奪システムなのです。
 過去、未だ社会インフラが整備されていなかった時代にはこの日本列島改造論は正解だった訳ですが、現在では既にその役割を終えており、このシステムの存続そのものが今の日本にとってはむしろ弊害になっている事は明白なのです。 大艦巨砲時代の終焉が明らかとなった時期に、旧帝国海軍がなをずるずると建造した『戦艦大和』と同じレベルのことなのです。

◎狸しか通らないタヌキ高速 (机上で捏造した需要見通しを元に建設される、未来永劫絶対に償還できない高速道路)

◎狐しか往来しないキツネバイパス (過疎の町に無理やり作る無意味バイパス)

◎蝙蝠しか住んでないコウモリトンネル (無住の村まで開通させた二車線の豪華なトンネル)

 などなど、今後もあいも変わらず無駄なモノづくりに励むのでしょうか。地球温暖化で海面が上昇すれば、全てみんな海の中になってしまうのですが。 ま、百歩譲って”漁礁”としての機能は果たしてくれるかもしれませんが。 でも、やっぱりこんな漁礁作りのために高いガソリン代を払わされるのは真っ平ごめんです。

 一日も早く、無駄な収奪税『道路特定財源』を抜本的に見直し、その大半を国民に還元すべきなのです。これら政府の収奪システムが日本人全体と各企業の活力を大幅に削いでいる事は自明の理でありましょう。
そうでなくても今現在、景気の先行きに暗雲が垂れ込めている状況であり、日夜頑張っている日本企業の活力維持と国際競争力維持のためにも、日本経済全体のために政府が率先して一円でもガソリンを安くすべき時なのです。

 政府は、即刻『揮発油税 暫定税率』を廃止し、ガソリン代金の高騰に対処すべし!

現在の政府に世界の投機マネーを規制する力がない以上、こういったいわば後ろ向きの努力でも、間髪をいれず行うべきときではないでしょうか。

 今日の新聞に、燃料代が高騰して困っている漁業関係者の方達の強い要望に対し、自民党が700億円以上のバラマキを行うと出ていました。勿論これは100%秋以降の衆院選挙の対策でしょうが、この時期、ストして自民党に一寸圧力をかければ即ばらまき金が出るのであれば、全国のドライバーみんなが団結して、一斉に”車両運転拒否の日”でも作って議員会館前で筵旗でも上げれば、たやすく道路特定財源など吹っ飛ばせるのではないでしょうか。

追記:
 これだけガソリンが高くなってみんな困っているのに、なんで野党、特に民主党の皆さんは何にも言わないのでしょう?
私だったら、政府の無策に対して即、暫定税率を廃止せよ!と噛み付きますけどねえ。






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