『賞味期限切れ自民党』vs『でもしか民主党』 いつになったら解散するの? 2008/12/ 2


☆麻生総理の迷走振りを受け、自民党の支持率急落が止まらない、と連日マスコミでも報道されており、政権の混迷もいよいよ煮詰まってきた感があります。
やはり現在の自民党(特にその幹部の人達)には、政局を担うに相応しい人材が不在である事が鮮明になってきました。
 福田氏から引き継いだ当初は、麻生人気で一気に総選挙を行う戦術の自民でしたが、その麻生政権にとっては幸か不幸か、10月になって世界同時不況が生起し、その嵐を乗り切るためという名目で総選挙をここまで先延ばしにしてきました。

 しかしその不況への対応についても、相変わらず何とかの一つ覚えのばら撒き行政中心であり、とっくに国民に見透かされてしまっており、ますます支持率を下げる要因となってきております。昨今は、もはや麻生さんでは総選挙は戦えない、との自民幹部の腹の内も堂々と報道され、ますます『早急に実施して当然』であった衆議院総選挙が遠のいてゆく状況になっております。
しかし現実、今の流れでどこまで行っても、現在の自民党が選挙に勝てる可能性は殆ど無い、といってよいと思われます。
古くからの自民支持者においても、やはり一度は政権からおろすべき、との想いが大変多いのです。

☆かと言って、今の民主党に十分な政権担当能力が既に備わっているかというと、些か心許ない、といわざるを得ない状態でもあるのは皆さんご承知だと思います。
少なくとも、小沢氏は勿論、管、鳩山、岡田氏といった、現在の執行部を牛耳っている旧自民出身のお歴々では、いまの自民と五十歩百歩といったレベルであり、まだ比較的若い前原氏あたりの方が(メール問題などでミソをつけましたが)『次の政治家』としては適任と思われます。
しかし彼等に続く中堅層の厚さから言うと、自民よりももっと心許ない、と言わざるを得ないのが実情でありましょう。

 もちろん両党とも、若い世代には有能な人材も多々育ってきている模様ですが、まだまだ年齢や当選回数といった年功型人事が幅を利かせている各党の現状においては、早急な世代交代は難しいのかもしれません。

◎食べたらすぐにでもお腹を壊しそうな、今の『賞味期限切れ自民党』
(厚労相の枡添さんも、賞味期限をごまかしていた食品偽装の会社を、あまり悪く言えないですね。)

に対するは

◎他の野党に票を入れてもしょうが無い。民主党に『でも』入れるか、民主『しか』投票する先が無い、で落穂拾いが主な得票源の『でもしか民主党』
(昭和40年代後半に『でもしか先生』と言う言葉が流行った事があります。志望する企業に落ちた学生が、仕方なく就職したのが教職であったという『先生にでもなるか。先生にしかなれない。』ずっと以前の流行語です。今では考えられないことですが。)

☆でもやはりここは、一日も早く衆議院を解散させて民意に従うべきなのです。
もちろん、まず確実に自民は下野する結果になるとは思います。 でも長期的な展望に立ってみた場合、そのことは自民党にとってはむしろプラスになる事なのですから。 なぜなら、

今の民主党が政権を取ったとして、それが一年以上もそのまま続くことは、絶対と言っていいほど有り得ないこと
なのですから。

民主党が政権与党となった場合、一枚岩どころか3枚岩4枚岩の今の党内部で、具体的な政策運営において大幅な不協和音が出るのは当然の事ですし、小沢総理に皆がそのままついてゆくとは到底考えられません。

また、総理に指名されるはずの小沢さんにしても、彼の最大目的は『政権与党になること』であり『総理の椅子に座る事』であって、自分の主義主張を政策に具現化させることではないと思われます。これは、彼のこれまでの言動を見てみると十分理解できることでしょう。

彼の政界に於ける役回りとしては『一軍の将』ではなく、『参謀』であってこそ、その真骨頂が発揮されてきたのですから。
(麻生氏の好きなアニメの世界で言うと、小沢氏の役は『ラインハルト』ではなく、さしずめ『オーベルシュタイン』といったところでしょうか。)
※正確には『銀英伝』は本来は漫画ではなく、原作者田中芳樹氏がSFマガジン等に連載した、スペオペ小説なのですが。

民主党が政権与党となったとしても、まず一年を待たずして分裂することは必定と思われます。 そしてそれに呼応して、下野した自民もまた一部で四分五裂することとなるでしょう。 その時点で、また新しい政界大再編の動きが加速することとなると思われます。
自民党の立場で見た場合、隠忍自重しそこまで我慢していれば、小沢総理が短期間で下座し、民主党が大分裂した時点で、『やっぱり政治は自民党!』などと再挑戦するチャンスがめぐって来る筈です。
そして若しその時点までに自民党内の再編と世代交代がきっちり行われていれば、また新たな局面が開けてくることとなるでありましょう。

☆日本の政治は、その国民性から見て大規模かつ急激な変革を嫌う傾向にあると言えます。
つまり政治のパラダイムがあるべき形を取るのには、どうしてもある程度の時間が必要となるわけです。今の政治の漂流やイニシアティブ不在も、その過程の一部と言えるのかもしれません。
そしてこうした幾度かの政党の再編を経て、やっと新たなあるべき政治の道筋が見えてくるのではないかと思われます。

◎今の自民党幹部の人達も、下野や再編を恐れず、国民目線に立った長期的な見方をとってほしいものです。

◎そして民主党の人達も、今の党の枠組みに拘らず、様々な見方や見地に立った、フレキシブルな政治活動を行ってほしいと思います。

『ガラガラポン』などという言葉があるそうですが、まさに今の日本政治は、前向きかつダイナミックに合従連衡を実践すべき時期なのです。






inserted by FC2 system