消費税10%? 冗談じゃない!  そのまえに寄生虫どもを退治すべきだろうが!   2010/ 7/ 5



7月11日の参院選挙を前に、各党のマニュフェストや主張が喧しく世間を賑わせております。
どうも今回は、この財政危機をチャンスとばかり、消費税を一気に上げてしまおうという、与野党の無責任この上ない議論が巻き起こっております。 
ただ新聞のアンケート結果などを見ると、大多数の国民は冷静にこの面は受け止めており、将来的な消費税アップはやむを得ない事としながらも、その前に、徹底した財政再建/経費の無駄節減を各政党に強く求めているようで、日本人もまともなバランス感覚を持っているな、と改めて感じさせられもしました。

 しかしそれを知ってか知らずか、恰も消費税を10%以上に引き上げるのが既成事実であるかの如き発言が、与野党の党首連中からポンポン飛び出すような異様な光景も散見され、良識ある人達の顰蹙を買っております。
 実際、一部の政党が言っている如く、『その前に、省くべき無駄や根絶すべき既得権益がいっぱいある筈だ!』という正論を、大方の国民は正しく理解しているのですが。


 民主党のマニュフェストを確認してみました。
いろいろ長々うだうだ書いてますが、これらの項目殆ど全て、言ったが勝ち!言うのはタダ!と言うレベルのものでしか無く、何の感慨や新味も感じないのは筆者だけでしょうか。

何より、2009年版では、鳩山前代表が自らの言葉で直接丁寧に話してましたが(音声版)、今回は無機質な女性の声だけで、管代表の出演は最後までありませんでした。こんな所からも今年度マニュフェストのレベルが解ろうというものです。単なる一方通行の空念仏以外の何者でもありませんな。

とどめは、マニュフェストの8などにも出てますね。またぞろ『郵政再国有化』を予定通り懲りもせず進めるそうです。
21世紀の今、20世紀のシステム復活させてどうするの? 旧郵政省官僚と圧力団体特定郵便局長協会に媚を売るためだけに、国民の貴重な財産を彼等の食い物に戻すようですね。

おまけに、PDF版マニュの最後にある管氏の自筆署名がローマ字だった! オマエは欧米か?アメ公の走狗か?


 少し前までは筆者も相当期待した民主党だったのですが、メッキが剥がれてみれば、寄り合い所帯なだけに定見の無さは天下無敵であり、改革を丸ごと放棄して第2自民党に堕し、迷走を始めた管民主は、今後半年も政権は維持できないと思われます。 おまけに、閣僚人事に『妖怪仕分けババァ』(蓮舫議員)まで担ぎ出したりして。人気取り政策、ここに極まれり!ですな。   だめだこりゃ!

 戦後社会を60年以上牛耳ってきた自民党政権と官僚組織のタッグに初めて風穴を開け、制度疲労を起こした現代日本社会のパラダイムを一気に変革すべく期待されて誕生した民主党政権でしたが、1年経たないうちに馬脚を現わしてしまい、国民からどんどん見放されつつあります。


 ここで多少間合いを取って、現代における『日本社会のパラダイム変革』とは何を意味するのか、少しく考えてみたいと思います。

 パラダイム という概念について辞書を引いてみますと、『ある一時代の人々のものの見方・考え方を根本的に規定している概念的枠組みをさす』goo辞書 とあります。
つまり、各時代時代における、社会の基本的な枠組み、在り方を指すわけです。

 一例として、13世紀末の源平時代を挙げるとするなら、その時代の社会の枠組みとは、平安期の『律令体制/摂関政治』という言葉に代表される、一部の宮廷貴族が政治を独占していた古代的荘園制から、当時力を付けてきた武装農民勢力を中心とした、中世荘園制(荘園公領制において武家が主とするもの)に移行する時期だといえるわけです。

 要するに、社会パラダイム変革の時代とは、それまで既得権益を持っていた層が、社会の生成発展に対応できず、新興勢力にその権益を否定/破壊され、社会の中枢から退場してゆくという事なのです。

 現代社会においても、戦後60年以上経過し、自民党と官僚機構が手を握って進めてきた、これまでの利益誘導型の統治システムを完全にリセットし、時代にマッチした新しい社会システムに組み替えるべき時が、まさに今、来ている訳です。 しかしこれまでの日本史を紐解いても解るように、その動きは決して一本調子且つ急速なものではなく、揺り戻しや迷走もあったりして、時間をかけてステップを踏んで進めてゆくもののようです。

 ここで、現代における旧勢力の代表としての既得権益者を具体的に挙げるとするなら
◎亀井氏率いる郵政民営化怨念党(国民新党)が進めている『郵政再官営化』で息を吹き返しつつある『特定郵便局長』などという訳の解らん連中。
◎かつて塩爺(塩川正十郎氏)がいみじくも言った如く『母屋で粥をすすっているのに、離れではすき焼きを食べている!』という、『特別会計』に絡む各官庁の政府系外郭団体、所謂 公益法人や独立行政法人(○○機構・△△財団・××公団)
◎それらの団体を渡り歩いて食い物にし、肥え太ってゆく天下り官僚の連中。

などが挙げられましょう。

 ということは当然、公務員制度の抜本改革も必須です。これは、堺屋太一氏が言っておられる如く、『公務員を、身分から職業へ換える』ことがポイントになると思います。しかしこれら天下り根絶推進や公務員改革法案についてみても、今の民主政権はただおざなりに取り組んだ振りをして誤魔化そうとしているだけにしか見えません。高級官僚たちにそっぽを向かれて何もできなくなり、またぞろ媚を売り始めている態度でしかありません。
まあ、公務員労組のポケットに入れられて、その言いなりになるしかない一部の民主党議員の顔も立てる必要があっての事なのでしょう。

 しかし現代社会の流れは待ってはくれませんし、旧来の既得権益保持者が望むが如く後戻りも不可能なのです。
今の日本社会もまた、治承・寿永の乱(源平合戦)の如き、社会パラダイムの本格的転換が、既に開始されているのです。

 まさに、今の寄り合い所帯民主党は、『驕れる平家、久しからず』となる運命にあるのでしょう。
官僚主導政治の脱却を旗印に掲げていた筈の民主党の中に、役人組合の代表である『連合』や『日教組』などを組織母体とする連中まで混ざっているのですから、抜本的な改革などできるはずがない事は、誰でも少し考えれば解ったはずなのですが。

 結論、今の日本のパラダイムを変革し社会を健全化してゆくためには、増税の前に、先ずこれら既得権益者を強制的に退場させる『寄生虫退治』が必要なのです。

 民主党の後、政権を獲得した政党は、これも必然的に短命とはなるでしょうが、その政権担当期間内に、これら戦後の既得権益の保持者を絶滅/一掃して、日本を大掃除すべき使命を負っているわけです。

 その、現代の源平合戦のステージU ⇒ 源氏による平家の追討 が、今回の参院選を契機として始まるのでは、と期待しております。 驕れる民主、ここに分裂! となるのかもしれません。


 各政党の党首さん。国民は馬鹿じゃないよ。ちゃんと見てますよ。






inserted by FC2 system