そろそろ地球温暖化騒動に決着が? 太陽活動が静かになって寒くなるかも 2010/10/ 2
☆暑かった今年の夏も、10月も上旬となり、秋の気配が見えてきました。
当節のことですから、今年の猛暑の原因を地球温暖化のせいにするマスコミの論調も多々見られましたが、専門家によると、この暑さは『ラニーニャ現象』と『北極振動』によるものだそうで、台風の日本上陸が少ないのも、別に地球温暖化による異常気象が原因ではないとのことです。
以前は筆者も、現在の地球は温暖化しており、その原因は20世紀から特に排出量が多くなった二酸化炭素の影響によるものである、と何となく考えておりました。
しかし色々調べてみると、どうもこの話には、うさんくさい所がぞろぞろ見つかり、全体的に見て眉唾話であるという結論を得ております。
( 温暖化問題については別項にも書きましたが、今はまた別の見解を取っております。m(_"_)m )
地球温暖化論に対する懐疑論の本で、最も世界的に有名なのは、ビョルン・ロンボルグの『The Skeptical Environmentalist』(邦訳:環境危機をあおってはいけない 原著は2001年刊)が挙げられます。
筆者も、去年この本を読むまでは、何となく、温暖化で蒸し暑く息苦しい近未来を予想しておりました。
環境変動をテーマとしたSF小説やパニック映画も、過去から多数存在しており、筆者として今現在、この分野の作品で最も印象に残っているのは、小松左京の短編『極冠作戦』(SFマガジン1968年2月号掲載)でしょうか。
そこに描かれているのは、各国のエゴの積み重ねによる地球規模の環境破壊によって、グリーンランドはおろか南極の氷も全て融解し、地球上の6/7が海となった未来世界です。
(概略は別項に掲載)
しかし現実では、中国をはじめとする各国のエゴ丸出しの環境無視の態度はこの作品と同様なていたらくですが、人間にさんざん好き勝手にされてきた地球環境の方が、どうも予想より遙かに『強靱』なようで、現在言われている人類起源のCO2による気温上昇傾向も、騒ぎ立てているほどの事はなく、全体的に嘘っぽいとされつつあります。
過去のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)報告書についても、3の時には声高に言われていた内容が、4(平成19
年11 月)では相当トーンダウンしており、現在の所、大方の専門家の見解は、『近年の地球の平均気温上昇の傾向が、人間の排出したCO2が主因であるかどうかは分からない』というもののようです。
この地球温暖化問題についての極力最新のデータを捜していたのですが、
『科学者が読み解く環境問題』武田邦彦 シーエムシー出版 2009年10月刊 に、総合的に詳しく載っておりました。
この本の著者武田邦彦氏は、日本における地球温暖化懐疑論の論客でもあり、かと言って声高にセンセーショナルな表現や発表をする人物でもなく、具体的なデータを、科学者として淡々と出典を明らかにした上で明示する姿勢を取っておられ、本の中身も大変納得性の高いものでありました。
筆者がこの本及び武田氏の他の書物、ならびにロンボルグ氏など他氏の種々の環境論を読んだ結論として、武田氏の本(後述)の冒頭にある如く、やはり
地球温暖化論については、『人類の早とちり』であったと思われます。
近年、アル・ゴア氏などが、科学的データと感情論とをごちゃ混ぜにして地球の環境危機を叫び、世界中で温暖化防止キャンペーンを繰り広げたことは、ゴア氏本人の真面目な意図とは裏腹に、問題をよりややこしくしただけのような気がします。
そしてそこに、金儲けの思惑をもってそれをビジネスや利権に結びつけようとする輩が跋扈し、マスコミを巻き込んで、人類全体を『温暖化ヒステリー』の状態にしてしまっている現状はご高承の通りです。
過去に日本で生起した環境利権問題、いわゆる『ダイオキシン詐欺』などと同様の構造を、一部の人間の手によって地球規模で行おうとしている模様です。 このままでは、我々の貴重な税金を、CO2排出権などという、いかがわしい屁理屈などによってまたぞろドブに捨てかねない流れができつつあるのです。 エコポイントなどのバラマキは、ほんの序の口でしかありません。
過去を遡ってみると、1970年代までは、今とは逆に地球寒冷化が懸念されていたといいます。
確かに、地球が暖まるより冷える方が問題は深刻だと思います。
いま冷静に考えた場合、仮に地球が温暖化した場合、少なくとも日本にとってはプラスになることの方が、マイナス面より大変大きいのですから。
『温暖化で何が大変なの?』と言う素朴な質問に対し、ヒステリックな感情論は別として、科学的な裏付けのあるデータできっちり反論できる論者はいない筈です。
そして例えば世界トータルとして見ても、今後の発展途上国を中心とした人口の伸びに対して必要な食糧の確保等について見た場合、高温化/砂漠化による農地の減少よりも、温暖化による農地の北限の上昇と降水量の増加のもたらす農地面積の拡大と食糧増産の効果の方が大きいという事実が、科学的見地からも裏付けられているそうです。
過去、メディアなどで取り上げられた、『地球温暖化論 感傷バージョン』に類するものは、皆さんも、さんざん聞かされたことと思います。
曰く
★北極の氷が溶けて、ホッキョクグマがおぼれて可哀想!
☆近年の北極熊の個体数はむしろ増加気味。 最近北極海氷の溶融が増加した主因は『北極振動』と呼ばれる気象現象の周期によるもので、昔はもっと氷が少なかった時期が何度もある。 また、北極の氷が溶けても、海面上昇は0であるのは、小学校で習ったはず。
曰く
★近年の気温上昇が海水温度の上昇をもたらし、水の膨張による海面上昇でツバルが沈む!
☆全地球的な海面上昇は格別起こっておらず、データの誤差の範囲でしかないことが明らかになっている。 ツバルは珊瑚礁の島であり、珊瑚礁はほっておいても沈下する傾向を持っており、温暖化とは全く無関係。
また、水は空気の3500倍の比熱を持っており、例え気温が上昇しても、水温への影響はほとんど無い。
曰く
★南極の氷河が溶けて海に流れ落ちており、これは南極が温暖化している証拠である!
☆氷河が海に流れ落ちるのは通常の自然現象で、温暖化とは全く関係ない。 地球が温暖化すると、水蒸気の増加により南極の氷はむしろ増加する。 南極周回流の影響で極の冷気は閉じ込められており、現在の地理条件では、南極の氷が大規模に融解する可能性を心配する専門家は皆無である。
曰く
★アルプスやヒマラヤの氷河、キリマンジャロの万年雪が解けて消えてしまう!
☆アルプスの氷河は、昔はもっと少なかった時期もあり、今は18世紀に最大になったものが元に戻っているだけの話。 ヒマラヤ氷河の溶融は、氷河上に繁殖した藻類やインドからの褐色雲などによるアルベドの変化が主因。 キリマンジャロの雪は、解けたのではなく昇華して少なくなった。 麓の開発などで付近の水蒸気が少なくなり、山頂への降雪が減ったのが原因。 いずれも温暖化とは関係ない。
曰く
★最近、世界各地で異常気象が頻発しており、これは間違いなく地球温暖化の影響によるものである!
☆世界の気象データを見ても、近年特に大規模な気象災害が増えた形跡はない。 台風やハリケーンが増えたという事実もない。 最近はメディアの発達で、即時に世界各地の生の映像が見られることとなり、あちこちで大災害が多々生起していると『感覚的』には感じられるが、災害の頻度、規模共に目立った変化はない。 むしろ人口の集中や乱開発などが原因で、被害規模が拡大したケースは多く見られる。
曰く
★最近の地球の平均気温は、1980年代以降急激に上昇しており、この原因は、人類の排出したCO2以外では説明がつかない!
☆この論の根拠となったのは、マイケル・マンの発表した所謂『ホッケースティック曲線』であり、IPCC3で採用された。しかしこの表については、誤差や記述間違い、データ改竄等、様々な致命的欠陥が存在しており、当初から異論が集中し、当時政治利用したいがためにのみ採用され、大方の正統な科学者の顰蹙を買っているものでしかない。 IPCC4では、その記述は他のデータと組み合わされる形で、一つの見解、としてのみ大幅にトーンダウンして記されることとなった。 つまり、限りなくウソに近いものでしかなかったのです。
前述のロンボルグ氏の結論は
◎人類の排出するCO2の影響による地球の温暖化は事実であると思われる。
◎しかし、感情的/感傷的に騒ぎ立てるのは、環境問題を利権やビジネスの対象としてしか考えない連中に、格好の口実を与えることとなり、人類全体にとって多大な不利益となる。
◎人類社会全体を冷静に見た場合、人類トータルとしては、特に近年、疾病や貧困の減少など、確実に良化してきており、殊更人類の叡智や今の方向性を疑う必要はどこにもない。
◎もっとみんな、マスコミや政府の言うことを鵜呑みにせず、また感情や誘導に流されず頭を冷やして、『意図的につくられた危機』に惑わされず、環境問題についても自分で確かめ、自分の頭で考えよう!
など、全体として納得できる主張であり、多少、楽観的に過ぎる面もなきにしもあらずですが、けだし正解と思われます。
そして、今回紹介しました武田邦彦氏の本についても、ごく最近発表された論文の結果なども駆使して、同様の『出所のはっきりした科学的データに基づいた考察を基にした』主張が基本となっております。
武田氏は、現代の地球温暖化現象自体についても、『太陽活動』や『北極振動』などの自然現象が主因であり、人間の輩出したCO2の影響は、言われているよりもずっと小さいのではないか、少なくとも今の段階では、1980年代以降の世界平均気温の上昇が、人間活動の影響に因るものと決め付けるのは早計である、つまりIPCC4の結論についても、相当怪しいと見ざるを得ない、というものです。
ロンボルグ氏が本を記してから8年の間にも様々な科学的事実が判明し、それを加味した今現在の結論として、武田氏は、地球温暖化の人為主因説にも疑問を呈しております。
彼の主張を読んだ限りにおいて、それは事実と思われます。
まあ、この様な本を温暖化ヒステリー患者さん達が読んだら、著者を戦犯扱いにするか、読まなかったことにするか、どちらかでしょうね。 勿論、温暖化利権に絡む人達は、意図的に完全無視を決め込んでいるようです。
日本の学者の中にも、『温暖化懐疑論』に賛同する人達が徐々に増えてきている模様であり、マスコミにおいても、真面目な議論として取り上げる動きが一部で見られ、これまでのマスコミ(NHKを含む!)や国の煽動的な論調に不信感や嫌悪感を持った市民からも、正当に評価されつつあるようです。
過日、フジTVのプライムニュースでも、温暖化論と懐疑論について正面から取り上げており、やっとこの手の話がマユツバに近いものであるとの認識が、一般市民にも浸透してくると期待されます。
今までの、この様なヨタ話に対する、利権の側からの対応の例を見てみますと、例えば
◎ダイオキシン騒動 にしても
◎邪馬台国畿内説 にしても
従来からの、利権の側にいる学者や役人達は、それに疑問を持つ側の真面目な疑問や正鵠を射ている反論、関心のある市民の素朴な質問などには一切関わろうとせず、それらをひたすら無視し、一方では一部のマスコミを抱き込んで、大量の税金を投じてセンセーショナルなショーを演出し、専門の知識や格別の関心を持たない一般大衆にのみ自らの主張をアピールして、己の正当性を強弁しようとするパターンを取ってきました。
そしてそのキャンペーンにひっかかった不勉強で何も考えていない政治屋連中が、訳も解らずにハンコを押して、国の予算をドブに捨ててきたのが、残念ながら今の日本の現状ではないでしょうか。
地球温暖化問題の化けの皮が剥がれかかったここにきて、長期気候変動の本当の主役ではないかと目されている、当の太陽さんの活動が、いよいよ静かになる時期を迎えたようです。
京都議定書やその後のIPCC報告書を纏める段階において、地球平均気温の変動について、太陽活動の変化がその主因ではないかと過去から指摘されてきていたのですが、なぜかこれまでは意図的に無視されてきておりました。
太陽の活動は、過去からの流れだと、現在はサイクル24を迎えて、より活発になる時期の筈なのですが、依然として黒点のほとんど観測されない時期が続いております。
過去、17〜18世紀にかけての『江戸小氷期』においても、太陽活動は70年間ほどずっと静謐だったそうで、この時期は『マウンダー極小期』と呼ばれており、世界中で気温の低下が観測されております。
太陽活動と地球の平均気温の相関関係については、様々なデータがあるようですが、具体的な因果関係つまりどういうしくみでそれが関連してくるのか、原因については未だ良く解っていないそうです。
太陽から地球に届く熱量については、活動期と静謐期の差は0.1%程だそうで、単なる熱量変化に起因するものではない様ですが、地上に降り注ぐ宇宙線量の変化など、それに付随した様々な要因により、地球は寒冷化するとされております。
人類の排出したCO2で地球が暖められる一方、太陽活動が静かになって地球が涼しくなることで、丁度バランスが取れて、結果めでたしめでたしとなるやも知れませんね。
お天道さんは、人間に味方してくれているようです。 有り難いと思うべきでしょうね。
にもかかわらず、日本政府は集団ヒステリーにかかったごとく、年間1兆円もの国費を『温暖化対策費』として支出しているのです。
勿論その費用は、環境省を始めとする利権団体に全て割り振られる訳です。
これって、殆ど『地球温暖化サギ』じゃないですかね?
天が味方してくれているのに、温暖化サギなどもっての他!
※参考文献
『環境危機はつくり話か』山崎清・他 緑風出版
『暴走する「地球温暖化」論』武田邦彦 文藝春秋
『地球温暖化論のウソとワナ』伊藤公紀 ベストセラーズ
『「地球温暖化」論に騙されるな!』丸山茂徳 講談社
『「地球温暖化」論で日本人が殺される!』武田邦彦・丸山茂徳・田原総一朗 講談社
『ダイオキシン 神話の終焉』渡辺正・林俊郎 日本評論社
『実は危険なダイオキシン』川名英之 緑風出版
◎上記など、温暖化論/温暖化懐疑論 双方の著作を読んでみました。
で、素直な感想ですが、なぜか温暖化論者からの、温暖化懐疑論者に対する誹謗表現が多いような感じがしました。
ほんの一部の著者の傾向なのかも知れませんが、表現内容に、あまりに懐疑論者に対する誹謗、決め付け、一方的なレッテル貼りや、勝手な断定が多く、冷静な科学的論争を軸に進めてゆくべき道を逸脱しているとしか思えませんでした。
一例として『環境危機はつくり話か』の文中を見てみますと、『内容を歪め』『完全に論破された』『低級で悪質な嘘で固められている』『ごまかしの論法』『科学的な装い』などなど、一昔前の社会主義運動家が書き散らしたような、環境懐疑論者に対する煽動的挑発的で悪意に満ちた表現が満載なのです。 論争の相手を、殊更、企業の走狗の如く決め付けるのは如何なものかと思います。
また、環境擁護の根拠としての様々なデータ等も示されてはおりますが、種々のデータの中で自分の論旨に合致する資料を選別するのは誰もがすることであり、殊更それ『のみ』が正しい訳ではなく、要はその論文の著者が、どれだけ客観的に自説を主張できるかがポイントであるはずなのですが、その評価以前に、これらの悪意と中傷、被害者意識に辟易してしまいました。
いやしくも科学者が著わした本なら、もっと冷静且つ客観的な論争を期待したい所ですね。
で、オマエの文章表現はどうなんだよ? って、ツッ込まないでください (^-^;)ゞ
※最近、ロンボルグ氏は、人類の将来に対する、自身のその余りの楽天的見地については見解を改め、今後の社会の発展については、やはり相当な額の環境への投資が必要である、と述べたそうです。
ま、常識的な見方に落ち着いた、という事なのでしょう。彼は元々、各国の環境への取組を全否定していた訳ではないし、現在の地球の温暖化傾向についても肯定していましたから、別に一部で声高に言われている如く『ロンボルグが転向した!コロんだ!』などという大袈裟なものではないようです。
ただその温暖化傾向の是認については、もう少し『頭を冷やして』考えた方が良いとは思いますがね。
☆2011年6月10日追記
なんとあのNHKが、上記の太陽活動静謐化について、6月7日に コズミックフロント「迫りくる太陽の異変」 という科学番組の中で報道しておりました。
内容は、様々な視点や見解から、現在明らかになっている太陽活動についての事実とそれに関連する複数の科学者の説を中立な立場で淡々と報じており、概して妥当な内容でした。
やはりこのままの流れで行くと、今後太陽活動は静謐な時期に入り、『太陽磁場』の減少の影響によって、地球が少し涼しくなってゆくというのは明らかなようですね。
ま、今の日本は東日本大震災などの影響で大変な時期にあり、原発の大半を止めて火力発電に切り替え、CO2発生が相当増えたとしても、自然がそれを赦してくれるということは、たいへん有り難いことですね。
しかし、データは前からあるんだから、NHKさんもっと早くやれば良かったのに! それとも、原発停止を受けて、意図的に今になって流したのか?
そうだとしたら、大変な策略ですな、こりゃ。
ただ、そんな人間の思惑を超えて、やはり太陽さんは日の本の国に味方してくれているようです。