1KW大作戦! @ 2018/8


☆今回、とうとう1KW免許をもらってしまいました (^-^;)ゞ

ここのところずっとFT8にはまっておりまして、ペディションや珍局がお出ましの時など、このモードでは他のJA局に呼び負けることが多くなっておりました。
そんな時、時々ハムショップに遊びに行くと、そこにはICOMのPW−1(1KWリニア)がデーンとすわっており、その場でF氏などがオンエアすると、いとも簡単に相手をゲットしておりました。
F氏、『やっぱ、FT8はパワーよ、パワー!』とのたまう事、数度。
デジタルモードではさすがに1KWでフルパワー出すとアンプがへたるので、大体300Wくらいの出力でやっておられましたが、やはり見ていて応答率が全然違います。

JT65の時は、最大で50Wも出せば、タイミングさえ合えば結構応答率は高かったのですが、2017年秋頃からFT8がブームになり競争率も上がった(最近はKW局の参戦が増えましたね)事もあり、移動局50W免許の限界を感じておりました。

昨年暮れにタワーを上げてから、アンテナなど色々替えたりしてきましたが、結局それでも追いつかず、並行して、フレンドさん他の悪魔のささやきに何度も乗せられ、とうとうここで無線機を新調し、また1KW免許を申請する事となってしまいました。

某ローカルさんの一言。『年金生活者が、よーやるわ!』 やはり趣味の世界はハマるとこわいです。(^-^;)ゞ


◎準備その1

まず、HF用の無線機として、昨年末頃に発売された アイコム社製「IC−7610」をハムショップF氏から購入しました。
この会社の無線機は、第1ロットはいろいろ不具合が出た実績もあるのでパスすべき、買うなら第2ロット以降がおすすめ、との事でしたので、しばらく間を置いたあと、春になって入手しました。
※でもやっぱり不具合が!(T-T) ディスプレイに何本も縦縞が入るようになり、修理に出す予定です。
 他は調子いいんですけどね。

今回の機械は100W機です。 ということは、同時に『固定局』(移動しない局)の開局申請を行う必要があります。
早速総務省の電子申請システムを活用し、1.9M〜50Mまでのバンドを100W申請しました。
しばらくして免許状が送られて来ました。 これで移動50W免許と固定100W免許の2枚持ち(コールサインは同じ)となりました。
ということは、毎年『電波利用料』を2局分支払う事となります。免許状が来た後、遅滞なく(ホントに早かった!)電波利用料の振込用紙が送られて来ました。
 (変更申請の処理より早い!(^0^))
まあ、毎年300円の税金が、掛ける2になる程度なので、さっそくコンビニで処理しました。


◎準備その2

でもこれで終わりではありません。50Wが100Wになったからといって、飛びが変わる訳で無し、ここからが正念場、力の入れ所です。

先ず、ハムショップF氏にリニアアンプは何が良いか相談しました。すると、ハイコレ、と、アイコムの『PW1』一択です。
でもこれ、結構大きいし、音がうるさいし、設計が古いし(トランジスタ8個の合成で1KW絞り出す方式)、パソコンでのコントロール難しいし、故障も結構多いという評判のようです。

で、別のローカルさんの意見を聞いたり、ネットで調べてみると、確かに『国産のリニア』の中ではよく売れてきたようで、国内の1アマ御用達機ではあるようです。(つまり、総通さんに免許をもらうための『アリバイ機』ですねv(^o^)v そこから先は? 私は知りませんHi)
しかし、とどのつまり『20世紀のリニア』ということで、今は海外製品の方が数段進んでいるとの事。国内じゃリニアはあまり商売にならん様ですね。

そこでいろいろ内外のリニアアンプについて調べてみる事にしました。何せ今までほとんど興味が無かった分野なので、事前の知識0からの勉強です。
そこで解った事 (OMさん方にはあたりまえの知識かも知れませんが)
1.出力にも様々なものがあり、500W〜5KW以上のものまで売られている。(特注で10KWなんてのもあるそうです(^0^) 放送局並み!)
2.終段増腹部は、大別してトランジスタ方式と真空管方式とがあり、それぞれ一長一短がある。
  トランジスタ方式はスイッチオン後、即使用が可能で、バンド切換にもスムーズに対応できる。継続した過負荷にやや弱い。
  真空管式は、比較的大パワーに使用され、過負荷にも比較的強い。立ち上げに時間がかかり、バンド毎に調整が必要。
3.価格は10万円台から100万円以上するものまで種々雑多。概して価格とパワーは正比例。(あたりまえですが)
4.最近は『アンテナチューナー』を内蔵したものも多く、各バンド幅一杯の使用が容易で、効率的な電波の発射が可能。
5.トランジスタ式の一部は、電源部が別売りとなっている。
6.今は海外製品でも、国内の代理店が充実しており、大概の修理は国内で可能となっている。そうです
7.正式な許可を受けるには、総務省の検査を受けねばなりませんが、今は外国製の1KW以上のリニアでも、条件を満たせば許可される。
だいたい以上の事が解りました。


◎準備その3

そこでいよいよ候補選びです。
まず先立つものから決めねばなりません。 あまり多額の投資をする訳にもゆきませんので、最大50万円程度までの予算で購入可能なものとします。 
(初リニアなので、中古は考えておりません)
次にパワーですが、これは実運用が目的なので、免許以上の出力をかけるつもりは全くありません。必要十分な1KWが余裕で出せれば良しとします。
(総務省の規定では『パワーの限界』は+20%とされており、つまり最大1.2KWまでは許される事となっております)
また、実運用時にあまりうるさくてはかないません。極力静かなものを検討します。
アンテナチューナーはやはり必須と考えられます。
以上から、いま世界中でよく売れているという、イタリアSPE社製の『Expert1.3K-FA』にあたりをつけました。
これは終段がトランジスタで、SWオン即QRV可能な今風のチューナー付きコンパクトリニアです。
同社からは1.5K(MAX1.5KW)や2K(MAX2KW)などもラインアップされていますが、価格の問題と、そこまでパワーを掛けるつもりも無いので、バランスの良い、MAXパワー1.3KWの本機に絞り込みました。
この機械は、そのまま総通検査に通った実績もあり、価格もなんとか予算内に収まる程度のものです。

早速、販売サイトを運営している愛知県の某ハムショップさんに電話して相談しました。
店主の方は同じハム局でもあり、大変親切で、懇切丁寧に説明してくれました。
無線機との接続ケーブルもおまけで付けてくれるとの事で、早速発注しました。
地元のハムショップF氏にも、仁義上、取り敢えず断りの連絡を入れました。当然あまりいい顔はされませんが、そこは長年のおつきあいで『まあ、しゃあないな』ということで、こらえてもらいました。


次は総通さんへの変更申請です。
これは、色々な資料を準備せねばならないので、ネットでポン、という訳には行きません。
以前、キロ免許を取ったハムショップF氏に、検査の中身についていろいろ教えてもらいました。
数年前当時の検査の内容は、リニア出力の電力測定とアンテナ直下の電界強度の実測、それと、近在の公共施設への聞き取り(このときは消防署の防災無線への影響調査)があり、事前の書類さえきっちりしていれば、比較的簡単に通った、との事でした。 アンプに付加する『コモンモードフィルター』や『ローパスフィルター』については、『アンプに内蔵されているもの』で十分で、別途用意する必要はないよ、とも教えてもらいました。
※このときの油断が、あとでどんでん返しを食らう事となります。(T-T)

総通のサイトから変更申請書一式をダウンロードし、必要な書類や図面を作成。ただし、申請する電波形式など一部は移動局の免許内容と同じなので、それらを一部手直しして使用しました。
リニアを購入するハムショップさんから、アンプ概要などのデータをもらい、それに基づいてデータを作成。また、リニアの使用について、最大1KWを越える使用は行わない旨を明記した別紙を作り、添付しました。
取り敢えず変更申請書一式を揃え、総通さん宛郵送しました。

20日程して、『無線局指定変更通知書』が送られて来ました。 色々苦労して作成した書類は、一発で通ったようです。 発注しているリニアについても、すんなり受理されていました。やれやれ。
具体的な変更内容は、1.9Mについては100W(従来通り)で、あとのHFアマチュアバンドは全て1KWです。但し50Mについては、余りハイパワーを掛ける気も無いので500Wで申請しました。



 ( この項 つづく )



inserted by FC2 system