1KW大作戦! B 2018/8
検査日前日の午後連絡があり、明朝伺いますとの事。 人数は、職員の方が3名と、車で来るので運転手さん含め計4名だそうです。 ううっ、趣味の世界の事に対し、公務員4名で来られるとは、何か申し訳ない気分です。
で、当日朝また携帯が入り、あと30分程で着きます、と念入りな連絡をいただきました。
暫時後到着され、先ず簡単な自己紹介をされました。上級検査官さんと若い職員さん2名の計3名で検査頂きます。若い方が検査機器の入った大きなコンテナケースを運び込まれました。
少しの雑談の後、早速検査に入りました。
先ずリニアのパワー測定です。 事前にこちらで用意したダミーロードに、持ってこられている電力計を繋ぎます。接続や計測などの作業は基本的に先方が行い、こちらは指示に従ってアンプとエキサイター(無線機)を操作します。パワー計は、バード社の定番を使っておられました。
無線機とリニアのスイッチを入れ、バンドを合わせます。具体的な周波数は基本的にバンドセンターで行いました。モードをCWにし『ハイ、お願いします』の合図で電鍵をキーダウン。2〜3秒間の測定後『はい結構です』で戻します。若い方がメーターを読み上げます。『800Wです』それを検査官が持参された用紙に記述します。
『OKです。次お願いします』の指示で、周波数を次のバンドに合わせます。 これをバンド毎に、3.5M〜50Mまで、計10回行いました。
事前にフルパワーを出さないモードにアンプを設定しているので、結果は当然ながらOKです。
(この点を明記した誓約書を提出してあります)
次に、リニアにアンテナをつなぎ、バンド毎に電波を出してみて、実際の電界強度を測定します。
職員さんが一名、電界強度計を持って家の外に立ちます。
頃合いを見計らって『はい、電波を出してください』の合図で、同様にキーダウンします。
外からトランシーバーで『はいOKです。電界強度は5.031です』などと回答。
室内から『次、50Mお願いします』『了解』
これも各バンド計10回繰り返しました。
この検査も全く問題無くクリア。
やれやれ、これで終わったワイ。 と一瞬安心したのですが、総通さん方は、又新たな測定器を取り出しています。あれ、これで済んだんじゃ? と思っていたら
『次はスプリアスと高調波を測定します。』ときた。
エ〜聞いてないけどなあ。???
総通さん『最近は、スプリアス関係も測定する事になってるんですよ。2〜3年前までは無かった検査ですけどね』
う〜。大丈夫かなあ。 些か心配になってきました。
アンプに別の同軸をつなぎ、検査官の方がそれにアッテネーターを挿入してポータブル型のスペアナをセットしました。
又、この検査をバンド毎に行うそうです。
最初、持参されていたアッテネーター経由で測定しようとしたもののうまくゆかず、結局、方向性結合器を使用してダミーロードをかませ、スペアナを分岐させて計る事となりました。
『はい、キーダウンお願いします』『了解』『はい、結構です』
これを各バンド毎に、基準となる周波数のパワーと近接スプリアスを測定、そのあと2倍波を計り、その後3倍波を測定します。つまりバンド毎に3回波を出して測定しました。
検査官の方は、読み上げられるスペアナの値を用紙に記入します。
こちらは、当初訳も分からず言われるままに、電鍵を押し下げておりました。
で、全ての測定が終わり、検査の結果を見せてもらいました。 心なしか検査官の顔が明るくありません。
『う〜ん、今のままでは測定値がクリアできてませんねえ。近接スプリアスはOKですが、特にハイバンドの2倍波3倍波の一部が厳しいです』
『特に50Mは、このままではぜんぜん駄目ですよ。基準値に20db以上足りてませんねえ』
え〜、こ、困った。どうすれば良いのじゃあ。
総通さん方も遠路車で出張して来られて、ライセンス渡せなかった、では草臥れ儲けになってしまいます。
こちらも、もちろんこのままでは済まされません。
しょうがないので
『申し訳ないですが、今後、具体的な対策を講じて、クリアできるよう調整しますので、今回は保留という事でお願いできませんか』
『わかりました。今日は免許状はお渡しできませんが、また機械が基準に合致したらご連絡ください』
ということで、仕切り直しとなりました。 遠路、折角来てくれた総通さん、ごめんなさい。m(_"_)m
余り詳しく調べもせず、たかをくくって検査を甘く見たわたしが悪うございました。汗
( この項 つづく )